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May 24, 2004

アカデミー賞作品

DVDで映画を2本見ました。
シービスケット
ビューティフルマインド
です。

先日渡米した際に、2枚セットで大安売りだったので買ったわけです。
シービスケットは飛行機で途中まで見ていたので、続きが見たかったのですが、セットで安かったので、買っちゃいました。 うちのDVDプレーヤーはアメリカで買ったものなのでアメリカ仕様のDVDしか見られません。

2つともアカデミー賞の有力賞やノミネート作品です。 2つともとても感動しました。 2つとも20世紀のアメリカの実話に基づく話です。

シービスケットは大不況の中だけれども、男の人がみな帽子をかぶりチョッキを着ていた古き良きアメリカです。どこかの国の勝つ気も実力もないのに傷の舐めあいみたいに人気のある馬とは違い、多くの不利をものともせずに才能を評価してくれる人と出会い、努力して、勝ち上がるというアメリカンドリームの話です。

ビューティフルマインドはテーマを一言では伝えられない作品と言えると思います。天才と狂気の間を見せているのか、家族愛か、失意と再起か、説明が難しい作品です。ただ、アメリカの寛容性を現しているのかもしれません。

最近のアメリカ映画の特徴といえますが、Based on true story(実話に基づく話)の映画の方が圧倒的に当たりの確率が高いです。 というより、フィクションがダメすぎる。 CGなどの進歩の影響もあるのかもしれませんが、リアリティが無い映画が多すぎる。かならずしも創作がいけないわけではなくて、スターウォーズのように完全な創作の世界でも、その世界としてのリアリティが追及されている良い作品もある一方で、ダメダメなものが多すぎる。
論理の通った仮想の世界でなければ、自分をその中において世界を実感しながら楽しむことができない。簡単に言えば、ドラえもんの登場人物が死ぬ心配はしないということだ。(ドラえもんには悪い例えでごめんなさい。) 仮想の世界で論理展開ができていないから、フィクションにはのめりこんで見られる作品が少ない。どうせ映画の中の話という見方しかできない。
例えばジョーズなどは、当時の技術の限界もあり、サメもしょせん人形でしかない。しかし、小さいカットの積み重ねやサメ本体以外を多用してサメを表現することで、見ている人間にサメの恐怖を叩き込むことに成功している。作る方も見る方も非現実的なことに鈍感になっているのであろうか。僕は映画という仮想現実の中に自分も入り込んでいけるナンセンスの少ない作品が好きだ。
明らかに非現実でもいい、ロジックがあるなら。例えばジャッキーチェンなどは、そういう路線で好感が持てる。メーキングビデオによると彼もハリウッド的な非論理性には苦労しているらしいが。

最近の作品でおすすめを一つ。
Runaway Juryアメリカの陪審制を知る上でも、話としてもとても面白い作品です。
ただし、日本語訳がどれくらい上手にされているか、アメリカでの生活に伴う常識の部分をどれだけうまく伝えられるかはわかりませんが。

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モナコGP

【 carview 】 ニュース 〓 トヨタ、波乱のレースで2台が揃って入賞

予定はしていなかったのだがモナコGPをTVで見た。
その狭いコースとF1の速さに、伝統も大事だが、別なところでレースをした方がいいのではないかと思ったのが第一印象だ。
それこそ、カートでレースをした方が面白いだろう。
そんな第一印象をさらに強めるようなレースだった。

ますスタート直後の佐藤琢磨のブロー。あきらかに前の車に比べて遅く、アクセルを戻すたびに白煙が出る状態で、渋滞を作りながら走った挙句、ブローで完全にコースの視界を塞ぎ、後続の事故の原因となった。レースマシンが市街地コースで視界0になったらどうなるだろう?死者が出なくて本当に良かった。勝ちへの執念も大事だし、スタートが決まっただけに、エンジンの復調を願ったのだろうが、あまりに危険な振る舞いであったと思う。早々に後続に道を譲るか、止めるべきだったのではないだろうか?
(琢磨ファンは怒るかもしれないけど、ことモナコに限っては安全を第一に考えるべきではないかと。)

さらにはペースカーが入っているときに、モントーヤがシューマッハに追突してシューマッハはリタイヤ。開幕6連勝がかかっていただけに、悔しいだろう。しかし、ペースカーが入っているときに追突って、何をやってるの??という感じ。気が抜けていたといえばそれまでだが、情けないし、あまりにレースをぶち壊しすぎだろう。モントーヤ、わざとやったの??
http://response.jp/issue/2004/0524/article60575_1.html

加えてトヨタのダマッタ。青旗無視でバトンを妨害。モナコで青旗無視は他のサーキット以上に重罪だろう。ブロックに徹したら、よほどのことがない限り誰も抜けないよーなコースだし、危険以外の何者でもない。結果としてバトンは1位に1秒未満の差で2位だった。Hondaの優勝を邪魔するためにわざとやったんですか?TOYOTAさん?

1台に1つずつ命が乗っていることを考えたら、もっと別なやり方を考えた方がいいんじゃないだろうか?
僕は基本的に速度規制パワー規制には反対の主義をとっているが、モナコであのサイズの車がレースをするには、スポーツマンシップが足りないのではないかと思う。

TOYOTAチームという名前なのに、日本人がほとんど見られないのは悲しい。すぐに成果が出なくても、日本人全体のモータースポーツの底上げをトヨタには期待したい。
外人部隊を使った挙句、優勝できないなんて、世界最強の自動車メーカーとしてのプライドはどこに行ったのでしょう?

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ジェンキンス氏の処遇と国籍に思う

曽我さん一家、週内にも再会へ 北朝鮮側と政府方針

このたび、小泉首相が北朝鮮を訪問し、拉致被害者家族を連れて帰ってきた。それに伴いジェンキンス氏が来なかったことで、当初の皮算用の8名に足りず、小泉首相を責める声もあるようだが。。。。

とりあえず、ジェンキンス氏については、
国籍としてはアメリカ人か北朝鮮人かどちらかでしかない。
ジェンキンス氏は自ら望んで亡命している。
アメリカにとっては脱走兵であり、しかも前線での敵前逃亡である。
アメリカは日本と違って、感情に流されて法律の解釈を変えるというようなことはなく、現行法に照らしても重罪人であり、その認識に変わりが無いことを米高官も明言している。
であれば、日本に来られないのも致し方ない。と思う。
これを非難する人は、日本に連れてきて、アメリカに送致して、軍事法廷にかけて、収容所にいれろということなのだろうか?
ウルトラCとしては、日本人の配偶者ということで、日本に帰化させてしまうという技もあるが、その場合も犯罪人の引渡し条約もあるし、どれだけ守れるか定かではない。そもそも日朝交渉は同盟国米国の軍事力を背景に行われているのに、その同盟国の機嫌を無視することはできまい。

アメリカは今、戦時であり、政府は反戦運動と戦っている立場でもある。この時期に逃亡兵を赦免することは考えられないのではないだろうか。多くの若者を死地に赴かせているのに、逃亡兵を許すなどもってのほかだろう。

と色々考えると、第三国で家族の再会を考えるというだけでも、だいぶ良かったのではないかと思う。少なくとも一生生き別れにならずには済みそうだ。

「お金返して欲しいんですけど。。。」
「借金なんかない。知らん。」
と言っていた人が、
「もしかして、あったかもしれないから、ちょっと調べてみよう。」と言いはじめただけでも進歩だと思うが。

韓国人で拉致されている人はすごい人数なのにちっとも交渉の舞台に載らないというし、誇り高き主席が一度決着済みと言ったことを白紙撤回したというのはかなりの手柄だと私は思う。

しかし、ジェンキンス氏の件でまた、国家、民族、国籍とはなんなのか日本人にも再考して欲しいと思った。日本は血統主義だから曽我さんの子供は日本人。しかし、アメリカは生地主義だから、ジェンキンス氏の子供はアメリカ人ではない。もちろん、米国籍を取得する申請はできるが。
そう、アメリカ人が日本で出産した子は、どちらの国籍もないのです。

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