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過失

歩行者に過失あっても全額補償 あいおい損保が業界初 - asahi.com : 経済

交通安全管理者の講習などに行って、驚いたのだが、歩行者としてだと、相当ひどいことをしても、過失相殺があまりされないのだ。
たとえば、夜に甲州街道の車道に横たわって寝ていてはねられても、悪いのは車になる。法務に詳しい方に解説を受けたところ、被害救済の見地からそういう場合には治療費などが出るように過失を小さいことにするのだという。
しかし、それは正しいことだろうか?(おまけにそれでも不足だと言ってもめる人が多いから、上記リンクのような保険が必要になったのだ。)

歩行者だったら何をやっても被害者、悪いのは車、という解釈をずっとしてきた結果、左右も見ずに車道に飛び出す人が増えた。あるいは、路肩に車を止めて平気な顔で車道で作業する人も多い。「何かあっても悪いのは車だから、車が注意して避けてくれるべきで、自分が身の安全のために努力する必要はない」こう考えている人がものすごく増えたのではないだろうか。信号無視も平気でする。全然車が来なくてもずっと青信号を待てとは言わない。しかし、信号無視するときにまで左右を全く確認せずに渡る人のなんと多いことよ。こういう保護行政が本当に交通安全に役立つだろうか?

信号無視をして渡ったときは、歩行者といえども犯罪者だ。信号を守ることが道路交通法で定められていて、明確にそれに違反をしているわけだから、それは犯罪者だろう。少なくとも守れる法律を自分の意思で守らなかったわけだ。対してそれと事故を起こした車が違法行為が無かった場合、犯罪者にこそ重い罰を与えるのが当然ではないだろうか?遵法意識を育てる上でも、自己防衛能力を育てる上でも、危機感を持ってもらうためにも、過保護主義は止めるべきだと思う。法律を守っていたものが、法律をあえて守らなかった人よりも過失を問われるというのはおかしい。

弱者保護の名の下に愚者優遇をしてきた結果、日本の地位は風前の灯火となっている。もっともっと自助努力を求める社会にならないと、ダメになると危惧しているのは私だけではあるまい。


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