« 日本版ロースクール入試報告1 | メイン | 裁判を受ける権利 »

回転ドア事故その後

回転ドア事故:森ビル、三和タジマ両社長を聴取へ 警視庁

業務上過失致死での立件を目指しているらしい。
理由として昨年12月に子供が頭を挟まれた事故があったのに対策を十分とらなかったのが過失ということらしい。
確かに予見できたのに対策が十分でなかったことについて、どの程度どういう認識だったのか考えた方がいい。
その一方で管理者はどこまで考えなければいけないのかもきちんと基準を求めるべきだろう。
たとえば、電車のホームから落ちて死ぬ人がいる。しかしホームから落ちないようになっている二重扉式のホームは数えるほどしかない。たぶん、同じ会社で二回以上、ホーム転落事故で死んだこともあるだろう。しかし、業務上過失致死には問われていないだろう。利用者が注意していても落ちてしまうような施設、状況なら過失を問われるが、そうでなければ管理者側の限界と利便性の問題があるから過失は問えないのだ。
回転ドア事故も同様だ。頭を挟まれて怪我をした子の親は子供の悲鳴に周囲が騒ぐまで自分の子であることにも気づかなかったらしいし(TV報道によると)、そんな親の責任を問わないで回転ドアの責任を問うのはおかしいと思う。
子供に回転ドアは魅力だ。自分を振り返っても、回転ドアに走っていこうとした記憶がある。しかし、同時に親が「危ないからダメ。」と注意をしてくれて、子供心に不満を感じながらも回転ドアに走りこむのを止めた記憶もある。
エスカレーターに乗るときや自動回転ドアを使用するときは、今でもある程度は注意を払って使用している。それで得られる安全は親の教育の賜物であるし、今思えば感謝している。
自分の子供を守る努力をせずに、あるいはきちんと自立できるように育てる努力をせずに、起きた悪いことを全て他人のせいにするような親の過失もしっかり問わないと、役立たず養成国にしかならない。ビル管理者が予見できた以上に、親も予見できた危険なのだから。


トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.fumicat.com/mt/mt-tb.cgi/1235

コメントを投稿




きょうのカウンタ
きのうのカウンタ
ページカウンタ