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私製懲罰的賠償

ヤマダ電機社長、長女事故死で7億円の賠償請求

この記事を読んで、金持ちの命の値段が高いのは不当だと思われた方も多いかもしれない。しかし、あえて私は山田社長を支持したい。

その理由は、信号無視+はねた後も止まらず引きずったという悪質性があること。いわば殺人も同然である。にも関わらず、それに匹敵する刑罰を受けないこと。
この場合自動車保険がどの程度カバーするのか知らないが、現実に加害した犯人に対しての懲罰がほとんど無い。自腹なら1億でも払えないし、保険持ちなら現実にまったく痛みがない。もし自分が山田社長なら、非合法組織にお金を払ってでも犯人を苦しめてくれということすら考えると思う。つまり、現行法が復讐抑止になっていない。
さらには、現在の司法が人間の価値を仕事でしか見ないというスタンスをとっていること。つまり、極端な言い方をすればプロの陸上選手ででも無い限り、事故で走るのが遅くなったというのは被害と認められないということ。たとえ、その人の趣味がマラソンで毎年マラソン大会に出ているとしてもだ。つまり、この訴訟はある意味、それに対するアンチテーゼでもある。今までさんざん仕事に影響がないなら被害は無しねという判決をしてきたのなら、逆も当然認めるんだよね?ということである。
おそらく、裁判所は自分勝手で一貫性のない判決をして、山田社長の請求は満額認められることは無いと思われる。そうしてまた、何ら指針を示さない判例が一つ増えるのだろう。

確かに経済的に恵まれているからできる訴訟ではあるが、それに対してひがむのではなく、できる人に理不尽を打ち破る努力をしてもらうことで、したくてもできない人をも救済できると考えるようにしたい。


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