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October 06, 2004

競争というより試練

「子どもにも競争原理を」 文科相、学力調査見直しも

コメントの中で、
「全体の中で、自分がどういう位置にあるのかを自覚しながら頑張る精神を養うよう検討していったらいい」
というくだりがあるが、ここはちょっと疑問。
むしろ全体に要求される水準を高く設定し、意地でもそこに食らいつくことを考えた方が良いと思う。どんぐりの背比べをしても仕方がないからだ。
ただ、「前回、政務次官を拝命してから13年がたつが、日本人が外国人に負けていることを痛感した。頑張らないと日本は大変なことになる。これまでの教育は競争しない方がいいという風潮があった」というところは全くその通り。

学力を鍛えることだけが人生ではない。他の競争や他の能力、他の才能についても評価を与えることが望まれていたにもかかわらず、他の価値観に光を当てるのではなく学力を鍛えるのが悪いことだという風に持っていったのがそもそもの間違い。
スポーツができるのは評価される。学力以上に努力では補えない天賦の才能の差があるのに。
スポーツ万能の存在は認めるのに、知力万能の存在は認めない。
ただ、今あえていうのなら、細かい作業や高い品質ということも含めて、日本は国民の能力水準を高めること以外では絶対生き残れない国であるということを忘れるべきではない。ほんとに賢い人間は別に学校で勉強しなくても良い。むしろそうでない人間が必死で勉強しなかったら、発展途上国に成り下がる日もそんなに遠くは無い。

実際のところ、現在騒がれている学力低下もトップエンドの話ではない。トップエンドはレベルの低下どころか若干上昇しているくらいだ。つまり、競争してより上を目指せという以前に、平均点を上げること、最低ラインを上げることを考えなければいけない。

投稿者 kid : October 6, 2004 08:55 AM

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