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October 23, 2004

従業員の管理

宅配ストーカー、社も責任 日通など110万円賠償命令

使用者責任があるのはよくわかるが、判決理由が「会社の信用を害しないよう従業員を監督していたと推認される日本通運は、男性の不法行為について使用者責任を負うべきだ」というのも何か変。じゃあ、従業員を監督していない企業なら使用者責任がないの??

現実に労働力の質の低下はこういう形でも現れる。自分が企業の側だったとしよう。
被害者からのクレームがなければ犯罪の有無を確認できない。きちんとクレームを受け付けると消費者に思ってもらうことも大事だ。
クレームがあったとして、従業員に注意する。場合によってはこの時点でなんらかの処分もあるだろう。しかし、従業員がまったく言うことを聞かなかったら?
最終的には解雇だ。しかし、解雇の正当性を証明できるに足りるか?クレームが虚偽ではないことを証明しなければもしかしたら不当解雇で訴えられるかもしれない。しかも、解雇したところで犯行を止めるとは限らない。その後も犯行を続けたとして、解雇をしたから無関係ともいかないだろう。

さあ、そうなってくると企業はどうすればいいのですか?日本の司法は何ら生き方を示さない。何をどうやっても、何か発生すれば罰だけがやってくる。つまり、どっちにしろ罰しかない。この判決からも企業がどうあるべきかは何もわからない。企業としては運が悪かったと思うだけ、せいぜい保険に入るしかないだろう。それでは次の事件もやっぱり起きる。お金は保険で解決する。しかし、治安は保険では解決しない。判決は将来起こりえる犯罪の抑止に何ら貢献しない。

投稿者 kid : October 23, 2004 10:16 AM

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