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事故報道

緊急ニュースにおける各紙の表現を比較してみました。
脱線して衝突したのと衝突して脱線したのでは話が違います。パニックの中で正しい情報源を持ち、適正な日本語で報道したのはどこの新聞社でしょうか?
明日には真実が明らかになっているでしょう。
なお、各紙の順番は特に意味はありません。

毎日新聞 「乗用車と衝突、横転」

電車衝突:
車と衝突、3人死亡 50~60人けが 福知山
 25日午前9時20分ごろ、兵庫県尼崎市潮江4のJR福知山線尼崎-塚口間の第一新横枕踏切(警報機、遮断機付き)で、宝塚発同志社前行き上り快速電車(7両編成、乗客約200人)とワンボックス型の乗用車が衝突。電車の1~3両目が横転した。横転した車両は進行方向左側の線路脇のマンションに突っ込み大破した。横転した車両には乗客が取り残されたため消防隊員らが救出作業を行っている。
 兵庫県警によると、この事故で少なくとも3人が死亡し、50~60人がけがをしたという。また、JR西日本によると、午前10時現在、乗客20人以上が病院に運ばれたという。
 現在、JR福知山線尼崎-広野駅間の上下線で運行を見合わせている。
 電車に乗っていた通勤途中の兵庫県西宮市、会社員、林貞夫さん(52)は「急ブレーキがかかって立っていた乗客全員が前のめりに倒れた。車内で悲鳴が響き、かばんが散乱した。左側の窓からは前方に横転した女性専用車両が見え、身動きできなくなっている女性もいた。大勢のけが人が出ている」と話していた。
 乗車していた毎日新聞経済部の久田宏記者(30)は「突然の衝撃でふっとばされた。何が起きたか全く分からなかった」と事故の瞬間を語った。
 7両のうち真ん中付近の車両に乗っていた同記者によると、車両が左に傾いた後、ドカンという音とともに強い衝撃があり、体が吹き飛ばされた。気づくと車両は横転しており、「助けてくれ」「落ち着こう」などの声が車内から聞こえた。割れたガラスからはい出すとマンションの駐車場に車両が横転していた。同様にはい出した人の大半が血を流していた。久田記者自身も頭を打ち、鼻血が出たほか、眼鏡が吹き飛んだという。
 現場は、尼崎駅北西約約1キロの住宅街で、尼崎市中央卸売市場の近く。
毎日新聞 2005年4月25日 10時23分

読売新聞 「乗用車と衝突、脱線」

電車脱線、マンションに激突し3人死亡…JR福知山線
 25日午前9時20分ごろ、兵庫県尼崎市潮江4のJR福知山線塚口―尼崎駅間の第1新横枕踏切(警報機、遮断機付き)で、宝塚発同志社前行き快速電車(7両)が乗用車と衝突し、7両とも脱線。1両目から3両目は横転し、線路脇のマンションに激突、大破した。
 快速電車には乗客約580人が乗っており、兵庫県警によると、午前10時現在、死者3人を確認、負傷者は少なくとも60人に上っている模様。
 兵庫県は同10時、事故対策本部を設置した。政府は首相官邸に連絡室を設置した。
 JR西日本によると、快速電車は現場を時速70キロで通過しようとしていた。
 乗客によると、この電車は現場手前の伊丹駅で約50メートルオーバーランし、バックして停車し、乗客を下ろすトラブルを起こしていた。乗客らの間で、「いつもより速度が出ている。おかしい」との声が出ていた。
2005/4/25/10:36 読売新聞


朝日新聞  「脱線」

電車脱線で66人けが、3人死亡か 兵庫の宝塚線
2005年04月25日10時39分
 25日午前9時20分ごろ、JR宝塚線の尼崎―塚口駅間の兵庫県尼崎市久々知西町2丁目の第1新横枕踏切で、宝塚発同志社前行きの快速電車(7両編成、乗客約580人)の前3両が脱線し、付近の9階建てマンションの1階に突っ込んだ。うち1両は1階部分にめりこんだ。でおり、尼崎市消防局によると、午前10時半現在、数十人の乗客が車両内に閉じこめられているという。午前10時現在、多数の乗客が取り残されている。
  兵庫県警によると、けが人は計66人で、40人が尼崎中央病院(尼崎市)、26人が塚口病院(同)に運ばれた。死者は2、3人いる模様。兵庫県警によると午前10時現在、死者数人が出ており、乗客ら50~60人の重軽傷者が出ている模様だ。尼崎東署によると、事故は電車が単独で脱線して起きたという。
 現場はJR宝塚線の線路が尼崎駅方向に向かって緩やかに右にカーブしている。カーブの正面左側の線路脇にマンションが立ち、その1階部分に車両3両が折り重なって、めり込むようにして突っ込んでいる。1両はマンションの角で折れ曲がり、ぐちゃぐちゃにつぶれている。火災が起きたような焦げた跡も見える。
 そのかたわらに救急車や消防車が乗り付け、救急隊員や消防隊員ら数十人が担架でけが人らを次々に運び出して、線路脇に広げたブルーシートに横たえている。午前10時現在でも、1階にめりこんだ車両にはしごをかけ、中から乗客を救出しようとしている救急隊員の姿が見える。線路のかたわらでは白い乗用車が大破している。
 通勤途中だった朝日新聞社員の三国谷勝寛さん(55)によると、乗っていた4両目は、ラッシュをすぎていたものの座席は埋まり、立っている人もいた。「ガガガッ」と大きな音で速度が急に落ち、立っている人が倒れ、乗客の体が大きく揺れた。
 扉がすぐに開いたため外に出ると、7両編成の快速電車の前の車両が進行方向左側に脱線、横転。1両目の車両が線路沿いのマンションに衝突し「く」の字に曲がっていた。3両目は右側の電柱に接触してとまっていた。2両目は1両目と3両目の間に横転していた。
 横転した車両付近では「助けて」と車内から助けを求める声や泣き声が聞こえた。頭や足から血を流した人が周囲を歩いている。現場に救急車やパトカーが集まる中、けがをしながら携帯電話で家族や会社に無事を知らせていた。ある高齢の女性は線路わきで放心状態で横たわっていた。血まみれの乗客が担架で次々と運び出された。
 同快速電車は、事故の直前、停車するはずの伊丹駅を200メートルほど行き過ぎて止まり、引き返していた。これ以外に異常は感じなかったという。三国谷さんは「最初は急ブレーキだと思った。こんな大きな事故になるとは」と話した。


産経新聞 「脱線、乗用車と衝突」

電車脱線 重軽傷50人以上 兵庫・JR福知山線
 兵庫県警に入った連絡によると、25日午前9時18分ごろ、兵庫県尼崎市久々知西町のJR福知山線の尼崎-塚口間で、宝塚発同志社前行きの快速電車(7両編成、乗客乗員約200人)が脱線し乗用車と衝突、先頭車両が線路脇のマンション1階部分に激突、大破した。
 兵庫県警や尼崎市消防局によると、女性専用車両を含む電車の前3両が脱線。事故の重軽傷者は5、60人に上るとみられ、消防などがけが人の救助に当たっている。
 JR西日本によると、電車は現場を時速約70キロで通過していた。
 現場はJR尼崎駅の北西約1キロ。近くには中央卸売市場や工場などが点在。(共同)
04/25 09:44


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