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May 26, 2005

アメリカの変な法律

全米各地の妙な法律のあれこれ | Excite エキサイト : ニュース

ここでの話はよく紹介されるものなのだが、最近は私の見方は変わってきている。

酒類を販売するいかなる場所でも市の記録を保管してはならない。
という法律が出来た背景はなんとなく想像できる。
明文化したことによるフェアな法律適用というメリットは感じられないだろうか?
たとえば最近であれば、
「市の情報が入ったパソコンを持ったまま帰宅途中にパチンコをしてはいけない。」
という法律を作るべきだと考える人がいてもおかしくない。

時間外取引で特定の会社の株を大量に購入する場合は事前に対象となる会社に通告しなければならない。
という法律もないのに、非難された人もいた。

法律で規定もしないで、
「そんなことする人いないでしょう?」
とか
「そんなことはするべきではない。」
とか
「けしからん。」
とか
自分の価値観を勝手に押し付けるほうがおかしいと思う。

そう思えば、さまざまな背景を持つ人に明確にルールを知らしめるために法律を作ったアメリカの議会に敬意を払わずにはいられないのである。
こんなことのためにも法律を作ってくれる議員の方がよほど仕事をしていると私は思う。

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コメント

なはは。ちょっと反論しちゃったりします。
1 法律は強制力があるけど普通の人の発言はそれがないので,「おまえおかしいよ」「やめろてめえ」というのはいっこうにかまわないと思います。
2 そういう「好き」「嫌い」のレベルから議論が洗練されていって国レベルで制度化されて法律になる。法律を作るには「けしからん」の積み上げが前提になっている。
3 法律の本質が強制力だとすると,強制になじまないものは,いくら「けしからん」がマジョリティを形成したとしても,法律で定めるべきではない。たとえば「国旗・国歌法」なんて,何が国旗で何が国家かは,根本的には自由で自生的なものであるべきで,法律による強制なんてとんでもない。ドイツなどヨーロッパにはそういう意識がある。ファシズムの経験があるので。
4 しかしアメリカ人は割と脳天気で,とりあえず正統に決まるならいいかと考えるので,議会で決めようじゃないか,議会で決めたんだから守ろうってなるんでしょうね。その背景には,極端な多民族国家で,社会のレベルで「けしからん」ということの多様さを解決できない事へのあきらめがあるんでしょう。なんだかんだいってもヨーロッパは,多民族性ではアメリカほどじゃない。
5 そこからいうと日本なんて,法律で決めなきゃいけない事なんてほんとに少ないんですけどね。いままでなら。

結局5番の最後
いままでなら。
に尽きると思いますよ。

アメリカが多様性をベースにしているためにコンセンサスを形成できず法律に頼らざるを得ないことは確かです。教育に大きな問題があり、結果としてがんじがらめのルールを必要としている面もあります。しかし、法で決めたことにより、法で解決ができるし、法を変えることもできる利点は大きいと思います。ルールは法であることにより、行政が自由に行動できることのメリットも大きいでしょう。日本の行政が停滞するのも、どこまでがOKなのかわからず、ためらっているせいもあると思います。

「いままで」と違う日本になってしまった以上、unwritten rulesに頼らない方法を確立すべきと思います。

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