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June 24, 2005

兄殺し

福岡兄殺害:「生き返らないほうがいい」15歳弟供述

私はこの事件について、今のところ得られる情報からは、弟に同情を禁じえない。
3つも上の兄なのに弟をのこぎりで切りつけるような兄に虐待されては、他になすすべもなかったと思う。兄弟げんかなどという書き方をしているマスコミも多いが、おそらく一方的な虐待でけんかにはなっていなかったと思う。よほどのことがない限り、この年齢での3学年の差は大きい。体力的に絶対優位なのにも関わらず弟を切りつけるような兄が、家族以外の人間に対してやさしくなどなれるだろうか?そう思えば未来の犯罪者を除去してくれて良かったと思うくらいだ。

寝てるところを刺したとかなら殺人だが、のこぎりで切りつけられたのを反撃して殺したのであれば正当防衛だと思う。そう書くと、なにも殺さなくてもという意見もあろうが、今までずっと一方的に虐待してきた兄を少しでも刺した時点で選択肢はほとんどないはずだ。軽傷で終わらせたら、そのあとどんな復讐をされるかわからない。となれば完全な勝利を得る以外に生き延びる道はなく、そこで手心を加えられるような余裕をもてるほど強くはなければ、今回の結末以外に彼が生き延びる道がないのは自明だと思う。

おそらく社会は未だ性善説で動いており、彼の置かれた立場を理解することはないだろう。とすれば何らかの処分を受けることになると思うが、それでも兄に虐待され続け尊厳も身体も生命も傷つけられるよりは良かったと思う。

もし、これを有罪とするのなら、「じゃあ、どうすれば良かったの?」という質問への答えを明確にしてもらいたい。
先日の親殺しにしても、あまり選択肢はなかったと思う。家を出るというのが一つのオプションだったと思うが、現在の日本の社会はおそらく、理由や状況を吟味することなく家族のところに強制送還するだろうから、とすれば結末は更にひどい虐待にしかならない。

日頃のうっぷんが爆発しとか貯まっていた怨恨がというよりは、もう追い詰められて生き残るにはそれしかなかったと表現する方が適切だと思う。正当防衛か過剰防衛かはともかく緊急避難であったことだけは認めてもらえるといいのだが。

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