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April 27, 2006

格差社会

日本では格差社会という話題が出ているようだが、
私は条件付で格差社会は賛成。その条件は、本人の努力次第でキャッチアップできるチャンスがあること、だ。
そもそも今までの日本は努力の差に対して格差が無さ過ぎた。頑張った人に対して十分な報酬を出すことなく、苦労を強いてきたからこそ、頑張っても意味無いじゃんということになり、結果としてダメ人間が増えた。
その点では、アメリカの格差社会の方が”まだマシ”に思える。アメリカの場合は、キャッチアップが難しいという負の面もあり、日本と違って生まれる場所が悪かったらもうそれでおしまい、という要素が強いので、そこは改善されるべきだと思うが。。。しかし、生まれる場所が悪かった人たちが努力をしていないのもまた事実である。本人たちは努力したというだろうが、日本人の基準から行けばとても努力と呼べるようなものではない。
努力して栄冠を手に入れられるなら、格差があるほうが良いではないか?と思うのは多少のエゴもある。少なくとも僕は楽しく暮らしたいし、良い家、良い車、バケーションなどを楽しみたい。しかし、これらを快適に実現し、支払い可能な金額で購入するためには、格差社会が絶対的に必要なのである。なぜなら、自分と同じ程度の収入の人間を自分の収入の範囲で雇用するのは不可能である。作業員、整備士、庭師、ルームサービス、。。。が自分と同じ所得層であったら、それらに業務を委託したら自分の収入は消し飛んでしまう。かつては日本で多く見られたお手伝いさんなどの職業が稀になってしまったのは格差が解消されたからに他ならない。(明治時代の管理職の社宅には、お手伝いさん用の離れまであった。)
アメリカにおいて快適な暮らしができるのは間違いなく格差があるからで、そこには不法移民の存在が大きくはたらいている。大きな家に住み、芝生の手入れをしなくても住むのは格安な労働力があるからだ。東南アジアなどでメイドを持つのが普通なのも全く同様で、可処分所得が日本より高いシンガポールでインドネシア人のメイドの月給は1、2万円程度、月に1万円でメイドが雇えるなら日本でもメイドという職業が存在しうるだろう。
こう言ってしまっては多少問題だろうが、アメリカで教育レベルの低い人間が年利30%もの利息で借金をして利息の支払いに追われているからこそ、無借金で投資のできる人間は年利10%以上も稼いで良い暮らしができる。貧困問題を解決し、教育問題を解決してしまったら、現在良い暮らしをしている人間の多くは良い暮らしができなくなるだろう。神様や仏様ならそういうチョイスもなさるだろうが、僕は良い暮らしができる方が良い。でも良心も少し痛むから、本人が努力したら抜け出せるチャンスを与えるべきだとは思っている。
日本の場合。。。。中流まで上がるチャンスはいくらでもある。少なくとも基礎教育を受けるチャンスがほぼ全員に与えられる。これがどれだけすごいことなのかは、世界中を見渡してみればよくわかる。そんな恩恵があるのに、自ら投げ捨てた人間を救うために努力した人間から上前をはねるのはナンセンスだろう。それよりはむしろ努力すれば良い暮らしが手に入るようにしてインセンティブにした方がずっとよい。

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