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コラム 円の価値、この10年で4割も下落している? MSN マネー
この記事の話、私にはとても実感がある。
前にカリフォルニアに住んだのは1999年ごろ、今から約7年前だ。当時もすでに日本経済は闇の時期に入っていたが、そこから比べても日本が経済力を失ったことをすごく実感する。
日本人はずっと横ばいのデフレで過ごしてきて、昔と変わらないと思っている。昔、つまり日本円が世界を席巻していた黄金時代と今とでそんなに変わらないから日本が経済大国のまま変わっていないと思いがちである。
しかし、現実には日本以外のほとんどの国はインフレの中で10年を過ごしてきて、彼らの経済は成長している。そのため、「変わらない」は「落ちぶれていく」のと同義だったのだ。
アメリカはメイド・イン・チャイナがあふれ、それらのものは常識を打ち破るほどに安い。しかし、それら以外は確実に値上がりしている。家も家賃も給料も値上がりしているから、昔と同じままの日本円ベースの経済力にとってはかなり物価高になった。
このコラムにあるとおり、「もはや世界の中で一二を争う「金持ちの国」ではなくなっています。」なのだ。
特に対アジアにおいて、日本が過去100年間に渡って保ってきた優位性は急速に失われつつある。アジア諸国を見下して、安い海外旅行ができる場所とか、何でも買い漁れる場所と思ってきた人たちにはそろそろ転機が訪れる。今や、シンガポールや台湾の人にとっては、日本が買い漁りの場所になりつつある。
このコラムでは実力以下に評価されている円が売られすぎているから反発するかも?と結んでいますが、私はそうは思わない。アメリカ以外の国もあちこち訪れたが、彼らはたくさん持っている。ただ、使い方がわかっていないだけなのだ。ブラジルでは前経済大臣とブラジルの経済について議論する機会まで得られた。私の「ブラジルは資源も人材もシステムも国土も何でもあるのに、何をしているのか?何をしたいんだ?」という問いに、前大臣は「それがわからないということが最大の経済問題だ。」と答えてくれた。明確に欧米に追いつき追い越せというポリシーでやってきた日本からしてみれば、潜在能力がありながら使っていない状態というのは理解に苦しむが、ほとんどの国はむしろそちら側であり、日本のようにフル回転で浮上しなかったからといって実力がないわけではないのだ。それを勘違いして日本のほうが力があると思っていたら、今後の没落は避けられまい。

しばしば、このBlogでも述べているが、円の価値を支えている人への感謝を忘れないことと、円の価値を除いたら日本には何もないことを自覚して再度フル回転の努力に戻らないと相当危険だと思う。

Sankei Web > 経済 > 円、英ポンドに抜かれる 外貨準備で4位に転落(09/11 19:07)こんな記事もあるし、もう誰にも見向きもされなくなる可能性だって十分にある。


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