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October 25, 2006

日本の教育は大丈夫?

答えはNoと決まっているのだが、そろそろ真剣に立て直さなくて良いのだろうか?
単位不足:10県65校、生徒数は1万2000人に-今日の話題:MSN毎日インタラクティブ
ここまでの規模になれば、明らかに現実と乖離している要綱を定めた文部省がおかしいと思う。だいたい世界史が必修って間違っているだろう。
文部省がダメ人間の集団で間違ったことばかりするのを、少しでも被害を食い止めるために現場でやりくりしていたのが発覚してしまったわけだ。

同じころにこんな記事も
20061025-00000022-maip-soci-view-000.jpg
ここまで没落するとなかなか壮観ですね。今まで無駄に多かったのかもしれないけど。少なくとも三流校は工学部閉鎖を余儀なくされるでしょう。エンジニアの待遇が悪く、高いお金を払って私立の工学部に行っても元が取れる見込みは少ないし。
工学系の卒業生が少なくなったときに、待遇が良くなるという方向に向かえば良いが、仕事が外国に流れるという方向に向かう可能性も大きい。となると、完全に日本産業が空洞化する。

冷静に客観的に見てもらいたいが、エンジニアリングに関しては日本は間違いなく世界でもトップクラスにある。一位か二位かで争うことはあっても、十位にはならない。世界中から日本に学びに来る意味がある唯一の分野と言ってもいい。他の分野では、日本が世界の頂点だから学びに来ましたということはない。(狭いジャンルならあるけど、学部全体の範囲が世界一クラスというのは他には無い。) それにもかかわらず、当の日本人がそれを学びたがらないのでは、その地位の確保も難しくなるだろう。そしてそれは日本が外貨を獲得できなくなることも意味するからして、日本沈没に拍車がかかることも想像に難くない。

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» 日本の工業製品の質を支えてきたもの from 群青色日記
エンジニアリングに関しては日本は世界有数の水準にある。 [詳しくはこちら]

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October 24, 2006

国税とマスコミに鉄槌を

Sankei Web > 社会 > 過少申告加算税取り消し 最高裁 ストックオプション訴訟(10/24 12:05)

引用~

 判決理由の中で同法廷は「国税当局は、10年ごろから課税上の取り扱いを変更したにもかかわらず、変更した時点では通達で明示することなく、14年6月の所得税法基本通達の改正で初めて変更後の取り扱いを通達に明記した」と指摘。

 その上で「それまでの間は、ストックオプションの権利行使で得た利益を一時所得として申告したとしても無理はなく、納税者側の責めに帰することのできない客観的事情がある」と判断した。

引用終わり~

日本の場合、確定申告する人が少ないから、黙って取られてるだけで税の意識がない人が多く、理解しにくいかもしれないが、国税が明示することなく税金を勝手に上げて、あげくそれを知らなかった人を脱税として加算税を課したというのがこの事件。
しかし、真の問題はそこでは終わらない。
勝手に脱税者に仕立て上げた挙句、実名で大々的に報道して、国民の敵みたいに報道されたのは記憶に新しい。対して、それが国税の不手際によるものであることや、今日のこの判決についての報道はほとんど皆無に等しい。
出る杭は打たれる、とか、吊るし上げやいじめの構図がそのままここにある。

この参照記事を探したが、全国紙ではサンケイのサイトにしかなかった。
新聞は、無責任な個人攻撃をした挙句、被害者の名誉回復には一切知らん顔である。真実の報道には程遠い。被害者は泣き寝入りだ。

法による処罰以上にマスコミが自分達の裁量で社会的制裁を加える文化は早々に改めるべきである。特にマスコミが権力者の側に立って使われるのであれば尚更だ。こういう事件についても、冤罪を報道したときと同量以上の修正報道を要求できるなどの対策が必要なのではないか?


ちなみに、この事件、一番最初に一時所得として申告せよと指導したのも国税なのだ。所得が増えたら日本国籍を放棄したくなるようなシステムで良いのだろうか?

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October 20, 2006

宝の持ち腐れ

数学五輪の参加者、4割が「仕事に数学生きてない」

前も化学五輪かなんかで書いたと思うが、結局日本は宝の持ち腐れなのだ。
数学五輪で入賞ってことは、相当な賢さだ。つまり普通じゃない。ところが、日本に普通じゃない人のための仕事や待遇はほとんどない。若いというだけで、普通の人なら誰でもできるようなレベルの仕事を押し付けられ、普通の給与を押し付けられる。
それどころか、下手をすると賢い人しか出来ない仕事は将来の出世が期待できなかったり待遇が悪かったりすらする。(たとえば研究職や国立大学の教員など)
というわけで、教育見直しも大いに結構だが、その前にまずは「隗より始めよ」なのだ。勉強を一生懸命した人間に良い待遇を与えれば、黙っていてもレベルが上がるだろう。

ちなみにアメリカだと。。。。Finance業界がこういう人を喜んで雇う。私も最近になって知ったが、Financeは完全に数学とか自然科学が生きる分野である。多少の社会学や心理学そして法律論は必要だが、全体としてみれば圧倒的に数学。おかげで英語に苦労しつつも試験自体は楽勝で済んでいる。そしてFinance業界は他業界に比べて平均所得が圧倒的に高い。これも当たり前で、動くお金が違うから、ちょっと賢く仕事をしてくれれば個人の給与をいくら増やしても誤差の範囲になるからだ。というわけで自然科学が得意、特に論理や数学が得意な人なら、待遇のいい仕事はたくさんあるわけだ。皮肉なもので、そんなに待遇がいいのに簡単な数学が出来ない人がほとんどで人手不足だったりするが。

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October 19, 2006

つまり、飲酒運転しても自分は損をしない、と

飲酒運転で事故死、でも保険金は支払え…名古屋地裁 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

どれくらいの飲酒だったか?とか、まあ争点はあるんですが、裁判官の発言は(もし報道されている通りなら)ちょっと???だと思うんですよね。

引用
アルコール濃度について、野口裁判官は「認識や運動能力が低下するとはいえ、正常な運転ができない状態にまではならないのが通常」と指摘。「男性は、高速度で無謀かつ危険な運転をしていた」と認定したが、「前の車をあおるためかカーチェイスのためで、アルコールの影響だったとは言えない」とした。
引用終わり

認識や運動能力が低下した状態で運転することは正常な運転に含まれるの?
無謀な運転を始めた理由にアルコールの影響はないの?(日ごろから無謀な運転を恒常的にしていたことが証明されているんなら納得するけど。。。)
結局、ちょっとの飲酒なら事故を起こしてもアルコールの影響だったとは言えないってことになるから、少しだったら飲んでもOKよ、という追認をしたわけだ。

飲酒運転で自分が死傷したら保険金が出るのなら、飲酒運転をして自分が損をするペナルティはないということになる。今の時代、他人に迷惑をかけるからという理由が抑止力にならない人がたくさんいる。「飲酒運転して事故でも起こしたら困るでしょ?」と忠告されたら、「怪我するのは他の奴だから別に構わないし、万が一自分が傷ついても保険が出るし、困らないよ。」と答えればよいことになる。結局、この判例は加害者丸儲け、被害者泣き寝入り路線の延長でしかない。

いや、いろいろあるとは思うけど、満額でOKにするってことは、少量なら飲んでもOKと言っているのと変わらないよね。少しでも飲んだら運転は控えるべきで、それを怠った分の過失を考えると・・・・くらいの判決はできなかったんかねぇ。。。。

実際には影響がなくても、飲酒していたというだけで、こんなにも不利益をこうむるのだから、少しでも飲んだら運転しちゃダメよ!っていう路線に行くんじゃなかったの?と素朴に疑問。

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October 18, 2006

ちょっと冷静に考えてみよう

10月18日付・読売社説(2) : [職務発明判決]「研究者を満足させる報奨とは」

前日の判決を受けての社説。
判決の中身は、
~引用~
光ディスクのデータ読み取り技術を開発した日立製作所の元社員が、会社側に「相当の対価」を求めていた訴訟で、最高裁は東京高裁の判決を支持し、日立側の上告を棄却した。日立は、海外特許分も含め、約1億6000万円を支払わなくてはならない。
~引用終わり~

で、社説にあるとおり、確かに報奨金は日本の方が高い場合もおおいにあるし、こんな金額になれば当然日本の方が高い。
しかーーーーし!元々の待遇が違いすぎる。
日立の研究者の生涯年収が2億円としよう。これくらいのホームランを打つかもしれないけど打率が1/100くらいの研究者が100人はいるだろう。そこでホームラン一つ出す期待値を1とするために、100人単位で見ると、総生涯年収200億円+今回の報奨金1.6億円。合わせて201.6億円。まぁ202億円ですよ。人件費。
これくらいのホームランが打率1/100で期待できる研究者をアメリカで雇うとなると、まず初任給で年収1000万円は堅い。その後も当然昇給しないと他社に引き抜かれるし、ストックオプションだのなんだのせっせとつけて、どう考えても日本の1.5倍じゃぁすまないくらいは払うでしょうね。(日本の初任給じゃ年300万円くらいからだし、本当はもっともっと差は大きいと思う。)となると、それを100人雇った時点ですでに300億円超えてるわけですよ。
さて、そうなると、その強打者の皆さんはホームランがでても1.6億円の報奨金はないけれど、ホームランが出なくても、そこそこやっていれば確実に3億円のラインは超えていくわけです。大当たりが無くても期待収入が圧倒的に高い上に、研究環境や生活環境がずっとずっと優遇されているわけですから、そりゃ、もう比べる前から答えは明らかですよね。

というわけで、大当たりしてもしなくてもアメリカの方がずっと待遇が良い。全部をアメリカ並にすることはできないから、せめて大当たりにニンジンをぶらさげて、少ない経費で不満解消になるといいなぁ。。。というのが正しい解釈なのです。この判決に「高額だ!」と思う人がいたら、それは大きな勘違いです。むしろ、研究者たちの目をそらして、彼らの冷遇を続けるための判決でしかないのです。
実は「日本は人件費が高い」というのは、ちょっと間違った先入観とも言えます。同じスキルの人間で見たらむしろアメリカより給料は安い。特にサイエンスやエンジニアリングでは圧倒的に安い。実はそれこそが日本が外貨を稼げる最大の理由なのです。
待遇は本当に違う。僕が日本で研究生活した場所は日本でも一番待遇が良いことが期待される場所でしたが、。。。。。現在通うアメリカの二流の州立大学の方がはるかに待遇がいいですから。。。。一流なんて行ったらどんなことになっちゃうのかしら???といつも思う。
文部省が何かに成功するとは思えないが・・・・英語教育が充実して、英語コンプレックスが無くなったりしたら、本当に日本崩壊しちゃうんじゃないかと心配です。

日本も格差社会にして、できる人を優遇するか?できる人はみんな流出して、彼らの送金にすがる仕送哀願国家になるか?そういう目で見たら、1億6000万円なんて安い安い!

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いいね、たまには。

サッポロ、カナダのビールメーカーへのTOB成功 : 経済ニュース : 経済・マネー : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
資本参加という形での外国進出がもっともっと増えていいと思う。
何から何まで日本人じゃなくても仕事ができるようにならないと、いつまでも実務者だけでは生き残っていけない。
もっと多くの業種でこういうことが起きないと日本は生き残れないと思う。(そしてもちろん買収後に成功しないと)

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October 17, 2006

素朴な疑問

つかみタイムズblog
こちらのBlogは、かつてサクラメントで同じ工作員養成所に通っていたつかみ男さんのBlogでSanDiego Padresについて書かれています。
私は野球はChicagoに来てから興味が増した方で、カリフォルニア時代はSFの新庄くらいしか気にしていませんでしたが、彼はずいぶんと野球に詳しそうです。
私の疑問は戦力分析でも来期予想でもなくて、サンディエゴパドレスは実はサンディエゴ”パードレス”ではないか?ということなのです。かつて隠れキリシタンを取締りしたときに「伴天連」とか隠語を聞きませんでしたか?そう、パドレスは実はパードレが複数でパードレス。イタリア語やスペイン語が転じた単語だから英語でどうなのかは知りませんけど、蘭学などで文明開化にそなえた人にはパードレの方が親しみやすい発音でしょう。

他にもシボレーはチェブロレッだったりとか、色々あるんですけどね。身近で憶えておきたいものは、エムネムです。(日本ではエムアンドエムと呼ばれているチョコレート)  徹底調査しましたが、私の知る限り非日本人は100%エムネムみたいです。なんで日本に導入したときにエムネムにしなかったんだぁーーーー!!

つかみ男さん、お元気そうで何よりです。来シーズンはワールドシリーズ目指して頑張ってください。でも僕はカージナルスファンです。(^^)

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October 15, 2006

北の核実験によせて

アメリカは直接戦闘行為をしたくない。中国のご機嫌も考えると、中国の目と鼻の先に武力行使は考えにくい。経済制裁はするとして、多くの北の市民が餓死するが、体制は維持されると思われる。
ということは、成功するか失敗するか良くわからないレベルの出来とはいえ、核兵器を持った国であることに変わりは無く、弾頭として載せられる可能性は低いとはいえ弾道弾ミサイルももっていることにも変わりは無い。すなわち、成功する確率は低いとはいえ、日本に核攻撃可能な国が近隣に一つ増えたという状態は継続する。貨客船に核爆弾積んで入港して爆発させるくらいのことは十分可能であるということだ。
今までも、米、ロ、中と核国家は近くにあったのだが、今度の国は世界でも有数の暴発国家だけにいつ何時暴発してもおかしくはない。日本はその状態が今後ずっと継続することに耐えられるのだろうか?
ミサイル防衛システムを充実して弾道弾は迎撃できるようになったとしても、取りこぼしが無いとはいえないし、ミサイル以外の方法で日本に核を持ち込むことも十分可能だろう。とすれば、いくら防衛システムが良くても抑止力にはあまりならない。
中国と韓国はハッピーではないだろうけど、現実問題としては日本も核弾頭ミサイルを持たないことには剣の下でご飯を食べることになる。
ミサイルや船で持ち込むなどの方法で、小規模核爆弾を日本の領域内で北が使用したとして、日本は即時宣戦布告するだろうか?と考えると、自信を持ってYESと言える人がどれくらいいるのだろう?そんな事態になってもまだ”経済封鎖”とか言っているような気がするのは私だけだろうか?
核アレルギーがあるから、どうしても核は持ちたくないのであれば、通常弾頭のミサイルを何万発も用意するくらいのことはしたほうがいいのではないだろうか?
追い込まれれば小国でもABCD包囲網に宣戦布告するくらいのことはするというのは誰よりも良くわかっているのだし、現実を見て準備だけはしておいたほうがいいと思う。

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