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June 3, 2007

国賊の横暴を許すな

asahi.com:国立大授業料に格差を提言 財政審の建議案 - 政治

もし理系の国立大学の授業料が高くなり、経済的な理由によって進学をあきらめる才能が増えたら日本はどうなるか考えないんだろうか?
外貨なしでは生きていけない国で、なおかつ誰が外貨を稼いでいるか考えないんだろうか?
そもそも国立大学の授業料が、この30年くらいでどれだけ上がったと思っているのだろうか?教育に短期的な収支計算を求めること自体がおかしい。大きな目で見れば受益するのは国家である。全員が単純労働しかできない国と一人当たりの税収を比べて見れば明らかではないか。日本が先進国の仲間入りができた理由は教育であることはアジア中の国が知っている。唯一知らないのがこの審議会の人たちだろう。

医療費削減でもアメリカの真似をしたいみたいだが、アメリカと言えば、健康保険に入れずに医療を受けられない人が多く、それは中流家庭においても避けがたい現実で、さらには企業が医療費負担だけが理由で倒産しかねないような国。そんな国の医療制度を真似することに何の意味があるのだろう?交通事故の死者の2倍、実に毎年8万人が医療ミスで死ぬ国の医療費削減を真似るからには、医療ミスで死ぬ人が日本で毎年2万人くらいいてもいいと思っているのだろうか?

先進国としての日本は今存亡の危機にさしかかっている。次の世代ではおそらく唯一非白人の先進国ではなくなっているだろう。本当に生き残るためには、持てる資源を勝てる分野に集中して、弱者切り捨ても格差も厭わずに、国家総力戦を展開するくらいの気概がないと、難しいと思う。日本より天然資源が少ない国は珍しい。そして天然資源がある国が今先端教育を手に入れようとしている。正直言ってあまり旗色が良くないと思う。

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