February 09, 2006

05/9/19-3 行き倒れ…

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(19/9/05 GrandCanyonN.P)

登りきってみればフツーの人は行けない谷底まで行ったという達成感があり、チャレンジしてみて良かったと思うけど、また行きたいとは思わないです(あれから半年たった今現在も心境は変わらず…)

でも、GrandCanyonを崖の上から覗いて、行く前まではただ漠然と「スゲー!」ってな感じに眺めていたのが、「あ~あそこら歩いてる時は暑かったなぁ~」とか見方が少し変わった気がします。

やっとの事で登りきった訳ですが、クルマを停めた駐車場まではあと5分位歩かなきゃいけません。
しかも途中には階段という今の俺にとって難関が控えてます。
そこへ向う途中の『BrightAngelLodge』の前に確かベンチがあったはずなんで、そこで休憩する事にしましょう。

トボトボとロッジに向って歩いていたら、じいさんに声掛けられました。
声の方を見てみると昨晩部屋が一緒だったじいちゃん達が休憩してます。
「大変だったね」ってな事を言われて(多分)、ただ崖上から覗くだけの人達とは自分たちは違うんだという、なんか同じ辛さを味わった仲間って感じで嬉しい♪
自分に語学力が無く、ちゃんと会話が出来ないのが悔しいです。

とにかく一刻も早く休憩したいんで、おじちゃん達に「バァーイ!」と言って、またトボトボ歩いてやっと目的のベンチに座る事が出来ました。
もうクルマまではあとチョットなんだけど、今の俺には遠すぎる…
なもんでここでまた休憩します。
バックを背負ったままベンチを独り占めでうつぶせに倒れたら、意識が遠くなってきて寝てしまった…
意識が飛んだのは10分位だけど、小汚い東洋人がベンチに倒れてる姿はそりゃちょっと普通じゃないかもと思い、頑張ってクルマへ向いましょう。

小さな段差も慎重に、難関の階段は手摺にしがみついてやっとの事でマイマッシーンのマスタングに到着。
ちょっとした距離なのにエライ長かったぁ~
ホコリだらけのクツからサンダルに履き替え、シャツを着替えて車内で休憩しつつ、地図を見て今日の宿泊先を決めましょう。
そう、今日はこれからどこかの町へ移動して宿を探さなきゃいけないっす。。。


つづく

February 08, 2006

05/9/19-2 帰還

同じ様に登りの人達や、これから谷底へ行こうとする人達を何組か見送って、そろそろ出発しましょう。
今日のゴール地点は↓の一番高い所。。。


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(19/9/05 BrightAngelTrail , GrandCanyonN.P)

変な汗をかき、たまに平衡感覚がなくなったりしながらも、ゆっくり登っていきましょう。
目測誤ってつま先を岩にぶつけると、もだえる程痛いんで慎重に。
まぁまだ日が高くなく涼しいのが救いですね。

『PhantomRanch』でもらった朝食セットの中には、ベーグルやソーセージやナッツ、リンゴなどが入っており、エネルギー切れにならないよう少しづつ食べながら歩きましょう。
水もまだ500cc入りが丸々4本残っており、十分でしょう。

ここいらも疲労感で記憶が薄いけど、緩やかな登りのトレイルをとぼとぼ歩いて出発から約4時間で『IndianGarden』に到着。
昨日一緒に夕飯を食べて、今日途中で抜かれたおばちゃん2人組も休んでますね。
ここで俺も長めの休憩として、ベンチに寝っ転がって足を上げてストレッチをして、最後の急勾配に備えましょう。
しかし疲労で眠い…

このまま目をとじれば幸せだけど登らなきゃ。。。
ちゅー訳でまたテクテクと歩いていきます。


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(19/9/05 BrightAngelTrail , GrandCanyonN.P)

『IndianGarden』を出発して目の前にある崖を上りきると、次の崖が見えて…
もう、20分位歩いては休憩してまた歩いてを繰り返し、トレイルにミュールのフンが落ちてようがもうお構いなしで歩く、歩く、歩く、歩く、歩く。。。

…自分の限界がわかったかも(+_+)

もうゴールまで数キロに迫ってくると、少しだけトレイルを楽しもうっていう軽装の人が多く歩いています。
しかし、俺も含め谷底から登って来た人はあきらかに雰囲気が違う気がする。
何かこう、薄汚れた感じ?
そんななんで、カメラのシャッターを押して、なんて頼まれる事も無く物凄く遅いペースで進んでいく。

そしてそして、昨日朝見た看板が遂に見えた!!!


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(19/9/05 BrightAngelTrail , GrandCanyonN.P)

到着時刻は14時過ぎ…実に9時間弱歩きましたよ。
特に行きと同じ道のりだった事もあり、文章にするとただ歩いてるだけで盛り上がりに欠けてるし、ヘトヘトで写真撮ってる余裕も殆どなかったが、やってやったって感じでメチャメチャ嬉しい!


つづく

February 07, 2006

05/9/19-1 ブロークン ニー

入国4日目


今日は元来た道を通って崖上まで登ります。

朝食は昨日の夕飯と同じ所で朝5時に始まるので、その10分前に起床。
最低限の荷物しか持ってきてないから着替えるでも無く起きて顔を洗う程度で食堂へ向いましょう。
ヒザの調子はというと、一晩寝てもさっぱり良くなってない…
というより寝てる間に固まって動かすのが余計辛くなってるかも…
寝る前にやったように出発前には少しストレッチしておいた方がいいのかも。

食堂に行ってみると昨晩のように開くのを待っている人がいて、5時ピッタリに食事開始。
メニューは…憶えてない。。。
眠さとか疲労感からか記憶が薄いんですよね。
でもベーコンとかスクランブルエッグとかを大皿から取って隣の人に廻すってスタイルだったかと。

食事が終わったら部屋に戻ってストレッチをして5時半に出発!
辺りは月明かりだけでまだ真っ暗で、持ってきたヘッドライトで足元を照らしながら歩いていきます。
しかしまぁ足の痛いこと…
昨日は下りで7時間かかって、今日は登りで足がこんな状態…
大丈夫か?今日中に登れるのか?

かなり不安になりながら、後から出発した人がちゃっちゃと抜かしていくけど、気にせずとにかくゆっくり一歩一歩進んでいきます。
コロラド川を渡る橋まで来ればやっと少し明るくなってきました。
しかし深い谷底に日が当たるのはまだです。


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(19/9/05 BrightAngelTrail , GrandCanyonN.P)

薄暗いコロラド川沿いの道をゆっくり歩くが辛い…
少しでも足の負担を減らす為杖が欲しいけど、適当な棒も落ちてないし頑張るしかナシ…

川沿いからトレイルが左に分かれる所まで進んだ頃、日が昇って明るくなってきました。
ココからが特につらい急勾配で数十分歩いては休んでを繰り返し、何とか登りきる事が出来ました!
少し広くなった所で座って、長めの休憩を取る事にしたがヒザが痛くて曲げて座れない。。。


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(19/9/05 BrightAngelTrail , GrandCanyonN.P)

そんな状態なんで写真を撮ってる余裕もあまり無いです。


つづく

February 03, 2006

05/9/18-11 谷底ディナー

まわりが騒がしくて目が醒めると、相部屋の人が部屋に戻って来てました。
そこにいたのは、行きがけに声を掛けてくれた2人組の人でした。
「また会ったね」とか挨拶をして、彼らは明日来た道を戻るんじゃなくて対岸を登る事を教えてもらいました。
対岸(NorthRim)へは今日下ったSouthRim側のトレイルよりもっとハードなはずなのに…

その後もベットでゴロゴロしてたら夕飯の時間になったんで、オフィス兼食堂兼売店に行きましょう。
部屋の外に出ると辺りは暗くなっていて、崖上はかすかにシルエットが見える位になってます。
食堂ではまだ準備をしているらしく、いいニオイを漂わせてる建物の周りには待ってる人が沢山いて、俺もベンチに座って待ちましょう。

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(18/9/05 PhantomRanch , GrandCanyonN.P)

予定時間をちょっと過ぎて、用意が出来たようなんで中に入れるようになりました。
中は10人掛け位の大きなテーブルが数台あって、それぞれのテーブルの上には大皿に乗った料理がドーンと置いてあります。
本日のメニューは、ステーキとマッシュポテトと豆?を煮た物とサラダ。
各自が自分の食べれる分だけ各料理を取って隣の人に大皿をまわす、っていう映画とかで見た事あるいかにもアメリカンな食卓ですね。
どれ位取っていいのかわからず何となく気を使いながら取ったけど、彼らはそんなの気にする様子もなく好きに取ってるようです。
味は別に特別うまくもまずくもなくフツーな感じなかぁ~

ここにいる30人位で俺以外は全員白人でしかも多分1人で来てる人なんていないみたいで、みんなワイワイおしゃべりしながら食事をしてる中で、俺は喋れないし静かにお食事を…
んで、食べ終わると突然照明が消えて、奥からローソクを立てたケーキが出てきました。
どうやら宿泊者に今日誕生日の人がいるらしく、皆で「ハッピバースデー♪」をうたう事に。
またこういうのがアメリカ人は盛り上がるんだよね。

その後皆にもケーキが出てきたが、その甘さたるや凶器のよう(-_-;)
もはや甘すぎて辛い気がする…
元々甘い物は食べられないんだけど、こりゃ一口の半分も食べれないです。

みんなケーキも食べ終わる頃、明日の朝食の事の説明があって、その後明日の昼飯分が入ったパッケージをもらって今日はオシマイ。


明日の登りに備えてしっかり休みましょう。
オヤスミナサイ

《18/09/05 Tusayan-GrandCanyonN.P 14.1mile》

February 02, 2006

05/9/18-10 部屋は…

PhantomRanchには、コテージと言って1つの小さな小屋を丸々借りてその中で4~5人で泊まるスタイルと、ドミトリーと言って10人部屋のベット1つを借りる相部屋のスタイルがあります。
元々ここ自体人気あって宿泊可能人数も限られている所なので予約を取るのは難しい上に、コテージはミュールに乗って谷底まで下るツアーに押えられている事が多いらしいです。

ネットで色々見てみると、2年前から予約開始で直ぐに一杯になってしまうと聞いていたけど、今回はラッキーな事に宿泊の6日前にオンラインで予約出来てドミトリーにベッドを1つ確保出来ました。

オフィス兼食堂兼売店で教えてもらった方向に歩いて行ってみると、4棟並んだ小さな小屋がありました。
これらがドミトリーのようで、俺は右から2軒目の開いてるベットを使えって事らしいです。


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(18/9/05 PhantomRanch , GrandCanyonN.P)

入ってみるとこんな感じに2段ベットが5台で計10人泊まります。


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(18/9/05 PhantomRanch , GrandCanyonN.P)

ベットの下の段は既に全て他の人が確保しているらしく、上段しか開いてません。
仕方なく左側奥の上段を自分のベットとしました。
しかしひざが痛くてハシゴの上り下りが辛いっす…

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(18/9/05 PhantomRanch , GrandCanyonN.P)

部屋にはトイレとシャワーがあって、暖かいお湯は出るしトイレも水洗です。
疲労で直ぐにでもベットに倒れこみたかったけど、少しでも疲れを癒す為まずはシャワーを浴びましょう。
1日乾燥した所を歩き砂埃を被ってたりしたんで、熱いお湯を浴びると綺麗さっぱり気持ちいい♪

お陰で少し元気も出てきたんで、コロラド川まで少し歩いてみようかと思い貴重品だけ持って歩き出したがやっぱりヒザが痛い…
明日の事もあるしここはやっぱり休息を取る事にしましょ。
ベットに横になるとあっという間に寝入ってしまった…

つづく